肝斑ができやすい人
女性が抱えるお肌の悩みの中でも多いのが、シミに関するものです。
シミにもいくつかの種類がありますが、今回は肝斑についてお話しします。
まず肝斑について簡単に説明すると、30代?40代の女性に多く見られ、顔の頬骨、額、口の周辺に左右対称に現れる薄めのシミです。
他のシミ（老人性色素班など）と異なり、輪郭がはっきりせず、モヤっとしているのが特徴です。
シミやくすみは、一般的に日焼けによるメラニン色素の生成や沈着が原因とされています。
しかし、肝斑は女性ホルモンのバランスの変化や乱れが主な原因となります。
肝斑の主な原因についてお話しします。
繰り返しになりますが、肝斑の主な原因は女性ホルモンのバランスの変化や乱れと考えられています。
これは妊娠した女性や、低用量ピルを服用した女性に肝斑が現れることが多いことからも推測できます。
女性ホルモンは大きく分けて２種類あり、そのうちエストロゲン（卵胞ホルモン）は、女性らしい体型や肌のハリ、潤いに関係が深いと言われています。
もう一方のプロゲステロン（黄体ホルモン）、妊娠しやすくしたり、妊娠を維持するのに重要なホルモンだと言われています。
この２つの女性ホルモンのバランスで月経周期の調整や、妊娠の維持を可能にしているのですが、これらのバランスが急激に変化することで肝斑が現れると考えられています。
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妊娠すると肝斑が出る理由についてお話しします。
プロゲステロンの分泌量は排卵後に徐々に増加し、妊娠が成立しなかった場合は徐々に減少し月経が始まります。
しかし、妊娠が成立するとその分泌量は増加し、妊娠8~9か月頃にピークを迎えます。
そして出産後はプロゲステロンの分泌量が一気に低下します。
このように妊娠から出産までの間、プロゲステロンの分泌量は急激に変化します。これにより、妊娠すると肝斑が出やすくなると考えられています。
低用量ピルと肝斑の関係についてお話しします。
今や避妊効果のみならず、月経不順、月経前症候群、子宮内膜症など様々な症状の改善に用いられる低用量ピルですが、その主な成分は２つの女性ホルモンです。
そのため、低用量ピルを服用すると急激に女性ホルモンのバランスが変化します。
これが原因となり、低用量ピルを服用した女性にも肝斑が発症しやすいと言われています。
睡眠不足とストレスは大敵な理由をお話しします。
睡眠不足の日々が続いたり、ストレスの多い生活を送っているとホルモンバランスが崩れます。
当然女性ホルモンのバランスも乱れるので、肝斑が現れやすくなります。これは年代に関わらず起こりうるので、20代でも不規則な生活を送っている方は注意が必要です。
肌のこすりすぎに注意する理由についてお話しします。
お肌を綺麗にするために、洗顔、マッサージ、美顔器などでゴシゴシ皮膚をこする女性が意外と多いのが事実です。
しかし、肌を強くこすりすぎると皮膚が炎症を起こしたり、メラニン色素が沈着する原因となってしまいます。
実は肌のこすりすぎも肝斑の発症や、悪化の要因となります。
クレンジングや、化粧品の使用時、メイクの際は強くこすらず、なるべく肌に刺激を与えないように注意する必要があります。
肝斑治療にはトラネキサム酸を使う理由についてお話しします。
肝斑治療は他のシミと異なり、まずはトラネキサム酸で治療します。
トラネキサム酸はメラニン色素を作り出す、メラノサイトと言う細胞に働きかけ、メラニン色素の生成を阻害します。
さらにメラノサイトを壊しながら、メラニン色素の生成を阻止するハイドロキノンや、肌のターンオーバーを促進し、既存のメラニン色素を体外へ排出する効能があるトレチノインの外用薬を併用することで、治療効果を高めることができます。
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