肝斑とピルの関係
30歳を過ぎると、お肌の悩みを抱える女性が増えてきます。
シミも多くの女性が頭を悩ませる肌トラブルの一つですが、一口にシミと言ってもいくつかの種類があります。
肝斑はシミの一種で、30代?40代の女性の顔の頬骨、額、口の周りに左右対称で現れる薄めのシミです。
他のシミ(老人性色素斑)とは異なり、輪郭がはっきりせず、ボヤッとしているのが特徴です。
肝斑の主な原因についてお話しします。
一般的にシミは紫外線の暴露による、メラニン色素沈着が原因とされています。
しかし肝斑の主な原因は、女性ホルモンのバランスの乱れや変化だと考えられています。
これは、肝斑が妊娠・出産期の女性や、低用量ピルを服用中の女性に多く現れることからもわかります。
女性ホルモンバランスの変化が原因なので、ストレスの多い生活を送っている20代女性に見られることもあります。
また、主原因はホルモンバランスの乱れですが、紫外線をたくさん浴びると肝斑が濃くなることがあるので、他のシミと同様に、紫外線対策が必要です。
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生理周期と女性ホルモンの関係についてお話しします。
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの2種類があり、その分泌量の変化で生理周期をコントロールしています。
エストロゲンは卵胞ホルモンと言われ、月経後から排卵期まで分泌が高まります。
女性らしい体型や肌のハリ、潤いなど、女性らしさの維持にエストロゲンが関係しています。
一方のプロゲステロンは黄体ホルモンと言われ、排卵期以降に分泌量が増えます。
さらに、プロゲステロンは妊娠を継続するために大切なホルモンだと言われており、妊娠中はその分泌量が増加します。
このプロゲステロンに、メラニン色素を増やす働きがあるとされ、肝斑が現れると考えられています。
ピルと女性ホルモンについてお話しします。
ピル(経口避妊薬)はホルモンの分泌をコントロールして人工的に無排卵状態を作り出し、避妊、月経周期の改善、月経痛・月経前症候群の緩和、子宮内膜症の治療などを目的として使用されます。
ピルにはエストロゲンとプロゲステロンの成分が配合されているため、服用すると女性ホルモンのバランスが急激に変化します。プロゲステロンと肝斑についてお話しします。
肝斑の主な原因は女性ホルモンの乱れだと述べましたが、女性ホルモンの中でもプロゲステロン(黄体ホルモン)が肝斑と関係が深いと言われています。
妊娠や、ピルの服用による、プロゲステロンの分泌量の急激な変化により肝斑が現れます。
このようにホルモンバランスの変化で出たり消えたりするのが肝斑です。
そのため、一般的に肝斑は閉経を迎えると徐々に薄くなり、目立たなくなります。この点が、他のシミとは大きく異なります。
肝斑の治療方法についてお話しします。
肝斑以外のシミやくすみの場合は、ハイドロキノンやトレチノインで改善したり、レーザー治療も行われますが、肝斑の場合はまずトラネキサム酸の服用で治療します。
レーザー治療は肝斑を濃くしてしまう可能性があり、肝斑に適用できる特別なレーザー治療はありますが、第一選択ではありません。
第一三共から販売されているトランシーノという肝斑改善のサプリメントはありますが、トラネキサム酸の配合量が少ないため医薬部外品に分類されます。
より高い効果を得るためには、美容クリニックや皮膚科で処方される高濃度のトラネキサム酸をお勧めします。
トラネキサム酸の服用と同時に、ハイドロキノンやトレチノインの外用薬を使用することで、さらに高い効果が得られますので、治療の際にはこの3つの薬を併用すると良いでしょう。
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